包茎の利用方法
抗体保有率の変動については、国立予防衛生研究所のI・Sらのグループによる群馬県の成人についての血清疫学調査がある。
それによると、一九八四〜一九八五年採血の血清のスギ花粉特異IGE抗体保有率は、女性の場合は三九・五%で、一九七三年採血の血清の四倍以上の値を示して増加している。
東京都花粉症対策検討委員会(座長・S・Y氏)の疫学調査では、東京都の多摩地区のスギ花粉発生源に接した秋川市の一九八四年のスギ花粉症標準化有病率が七・五%、一方、スギ花粉源から離れてはいるが、大気汚染の多い大田区の一九八六年の調査では八・九%であった。
しかも大田区のほうが秋川市に比べ若年層に有病率が高い傾向が見られた。
世界的にも「都市化」が花粉症増加要因といわれているが、都市化にともなう大気汚染もスギ花粉症増加の一つの要因といわれている。
一九八九年に当時のT大学物療内科のN・M氏らのグループによって、スギ花粉症の増加と大気汚染、ことにディーゼル排出微粒子の関与が提起されて話題となった。
マウスを用いた実験では、ディーゼル排出微粒子に特異IGE抗体産生冗進作用のあることが確かめられている。
ヒトにおける実験はないが、ヒトでの関与の可能性も十分に推察される。
こうした経年的な花粉症の増加は、外国においても認められ、たとえばイギリスでは、一九七五年と一九八八年の調査を比較して花粉症は九%から一五%に増加したとの報告もある。
厚生省の「一九九一年保健福祉動向調査」で明らかにされたことは、これまでアレルギー疾患は国民の二割前後と見られていたが、これを大きく上まわり、皮層、呼吸器、眼・鼻の三症状のいずれかにアレルギー様症状のある人が三八%もいたことである。
とくに花粉症を疑わせる眼・鼻のアレルギー様症状は二○%と、三症状の中ではもっとも多く、しかも都市部のほうが郡部よりも多かった。
厚生省花粉症研究班報告書から、スギ花粉症の発病年の調査成績を見ると、一九七○年代よりスギ花粉症の発病が徐々に増え、一九八一〜一九八五年にピークをつくり、この期間に発病した人は全体の四四・五%に達していた。
一方、一九六五年からのデータの蓄積がある国立相模原病院の空中スギ花粉数の経年観察では、一九七五年代にいたってスギ花粉の大量飛散が周期的に認められている。
そして同時期に、T医科歯科大学病院耳鼻咽喉科で著者が診療しているスギ花粉症患者の初発病者数も、このスギ花粉数と連動して増加していることがわかった。
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